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構造用カーボン(炭素繊維)UD 単一方向性

金属素材や樹脂素材とは異なるカーボンコンポジットの特長のひとつに「強度/弾性の方向性を設計できる」という点があります。炭素繊維を0度方向に引きそろえ、90度方向には、少量のガラス繊維やナイロン糸でステッチされたUD(Uni-Direction =単一方向性)織物は、カーボンコンポジットの特長(不等方性)を生かした設計には欠かすことのできないものです。
RTM成形やウエット・レイアップ成形にはこちらのUDドライファブリックをお選びください。
オリジナルの樹脂素材と組み合わせプリプレグを製造し、建築構造物の耐震補強や劣化した橋梁のラッピング補強等にも使われています。
JCM日本複合材マーケットでは、炭素繊維メーカー系列とは異なる独自のルートで、幅広い用途に合わせた構造用UDカーボン織物を多数ご用意しています。
詳細についてはお問い合わせください。

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http://www.fukugouzai.com/ud-carbon/index.html

 

シルバーカーボン ドライファブリック

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シルバー・カーボンというのは通称で、グラスファイバー織物に、アルミを蒸着加工した織物です。ヤーンの太さ、織物のパターンがカーボンでポピュラーな「3K綾織」「3K平織」タイプが人気です。JCM日本複合材マーケットでは、「3Kタイプ」だけでなく「1Kタイプ」の目付の細かい商品もご手配が可能です。
時々「シルバー・カーボンは、固くて貼りにくいが、柔らかいモノはないか」というお問い合わせをいただきます。「アルミをコーティングしているのでゴワゴワと固い」と思われているようです。
JCM日本複合材マーケットではFRPハンドレイアップ工場向けに、とても柔軟な仕上がりのシルバー・カーボンをお届けしています。また、ボンネットやボディーパネル等の広い面積で貼り込まれるご用途の場合には、少し硬い目。エポキシ・プリプレグを製造するときに織物強度が必要な場合、平板を製造し織物の目付が動くことを嫌われる場合には固いサイジング材で固めたモノなど、同じ見た目の織物でも硬さを違えてご用意することが可能です。
詳細についてはお問い合わせください。

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http://fukugouzai.com/silver-carbon/index.html

 

カーボンクロス ドライファブリック について

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コンポジット成形の基本となる、カーボン(炭素繊維)織物です。
日本銘柄の東レ東邦テナックス三菱レイヨンの他、台湾のフォルモサ、トルコのダウアクサのカーボンのカーボンクロスをご用意できます。

JCM日本複合材マーケットでは、糸の銘柄、サイジング材のご希望があれば、お客様の用途やご予算に応じて、最適な商品をお見積もりさせていただきます。
3Kの場合、一般的には200g/㎡ですが、お客 様の用途に合わせ、平米あたり160gや210g、230g等の仕様もご用意できます。また、量産用途に関しましては、織幅も10ミリ単位でのご希望に合わせてご用意することも可能です。
JCMがお届けする炭素繊維織物は、第三者機関による試験成績証明書、品質検査証明書、MSDSの発行も可能です。
(詳細についてはご相談下さい)
1K、6K、12Kの織物も即納できる体制にあります。お問い合わせください。

http://fukugouzai.com/carbon-fabric/index.html

Blogを再開します。

3年前にブログをはじめましたが、記事のボリュームが大きく、また、内容的にも公開には不適切と思われるものもあったので、公開を中止していました。

過去には、定期的にご覧いただいていた方もおられたのに、急にクローズにして申し訳ありませんでした。2017年になったことだし、周辺の環境も変わってきました。

少しずつ、初めてまいりましょうか。

 

日本製の量産コンポジットなら…

 自動車向けの量産CFRP部品の試作開発トライが、各方面で始まっています。まずは成形技術の確保いうことで、熱プレス成形を基本としたトライアルが成功している例が、いくつか聞こえてきました。

また、市販が開始されているBMW i3の実車も次々とデリバリーが開始され、友人や協力会社のガレージにも鎮座しています。そのBMW 13のスケルトンボディーを指して「日本の自動車メーカーでは考えられない仕上がりの悪さ」「これでよく品管がパスできたよね」と言う感想も聞いています。

「日本のメーカーが出すのはもっときれいなモノでないと・・・」

本当にそうでしょうか?

 

SONYVAIOコンピュータが、CFRPケースを採用した時、日本の他社は追従をしようとしましたが、SONYからCFRPケースの開発、供給を引き受けていた国内CFメーカーは、表向きには他社への開発供給を行いませんでした。すでにスポーツ用品、自転車部品などで量産体制のある台湾の成形工場に依頼を行いましたが、量産といっても手作りの要素が多いCFRPケースは、若干の品質のムラがあり、日本の家電メーカーの品質基準を満たすことはとても難しい状況でしたが、台湾のASUSAcerまたそれらにパソコンのODM開発を依頼している、アメリカン・ブランドは、CFRP製品の品質の管理基準を射出成型のものとは別基準として、商品化に踏み切りました。

結果的にCFRPケースのラップトップコンピュータは、世界的に大ヒットしました。材料はカーボンとは限りませんが、先端複合材を採用したスマホタブレットは台湾で、今なお中国で量産されています。

 

振り返ってBMW。「成形が美しくない」と自動車メーカー関係者から揶揄されるi3ですが、日本の街並みに、どんどん増殖中です。同時に発表されたスポーツカーのi8に至っては、

2年以上のバックオーダーだそうで…。「先行、逃げ切り中」というところですか。

 

プリプレグって何?

「量産コンポジット」と言っても、

これからカーボン・コンポジットで何かがしたいと思っているお客様には専門用語がたくさんあって、しかも当たり前のように専門用語を並べられても、わけが分からないと仰る方も居られます。
企業の研究開発部門FRP/コンポジット産業、大学の研究所、すでに何年もコンポジット産業に従事されている皆様には、当たり前のことでも、少し専門が違うとその製造のマナー、時には言語まで違ってしまうものです。


フィッシングロッドやゴルフクラブの「高級品の代名詞がカーボン」だと思っていたら、ANAJALが新規に採用されているボーイング787もカーボン製…自転車も何十万円もするものはほとんどが「カーボン」を使っている。 ラップトップパソコンも、スマホまでもカーボンの時代が来ている。もうすぐ自動車にも本格的に採用される動きがあり、ヨーロッパでは自動化して量産し始めているらしい…。
そんな話を見聞きして、 カーボン・コンポジット、カーボンでのモノづくりに興味を持つと、次に出てくるワードが「プリプレグ」です。Pre-Preg(=Pre-Impregnated、前もって含浸された)のことで、カーボンなどの繊維に、前もって樹脂を含浸させた中間素材のことです。繊維基材、樹脂(マトリックス)の組み合わせによって多くの種類があります。逆に言えば、用途に合わせて多くの種類の組み合わせを作り出すことができます。

樹脂(マトリックス)は、大きく分けて熱硬化性と熱可塑性に分かれます。

熱硬化性の代表的なものはエポキシ樹脂で、カーボン・コンポジット=エポキシ/カーボンと同義語のように使われてきました。近年では、エポキシ樹脂の改良が進み、成形時間の大幅短縮、耐薬品性の向上、耐火・防炎仕様など量産ニーズに即した商品も発表されています。

熱可塑性カーボン・コンポジット(CFRTP)は、日本においては現在、最もホットなものづくりとなっており、世界各地で熱可塑コンポジット材料とそれを使った成形技術の開発が行われています。 熱可塑生のコンポジットが日本で今、注目されているのは、樹脂(マトリックス)が、これまでの日本のものづくりで量産してきた熱可塑性プラスチックであるからでしょう。

射出成形で強化繊維(短繊維)入りのペレットを使い製品の機械的強度の向上をはかり、また別部品を入れ込んでのインサート成形や表面加飾のためのフィルムインサート成形などの技術的土台があり、そこに熱可塑プリプレグとの組み合わせでさらなる高度化、進化を進めているというところでしょうか。

 

量産コンポジットの材料、成形技術は欧米で開発され、台湾・中国で実用化されてきました。日本は外国勢に先行を許していました。熱可塑プリプレグは、数年前まで欧米のサプライヤーしかありませんでした。(年代を20世紀まで遡ればありましたが)すなわち、極端にユーザーが少なかったということが分かります。

 

日本のものづくりは精度は高く、品質管理のレベルが高いのが当たり前で、コンポジットにもその外観品質、組み付け精度を要求します。台湾、中国の通常の生産品ではなかなかQCをパスできません。

日本の産業界が本気で量産コンポジットの開発に取り組めば、必ず先行している海外のライバルに追いつき、そして追い越すものと考えます。

従来のコンポジット産業界以外からの参入が続いています。そのニューカマーが、実は日本の量産コンポジットの鍵を握っていると思います。

 

次回は、プリプレグの具体的な例をご紹介していきましょう。

 

(JCM日本複合材マーケット、旧サイト「熱可塑プリプレグ」から加筆・転載)

www.fukugouzai.com

Let It Go ! つづき

前回は長文になってしまい、肝心のLet It Goにまで、話ができずでした。欧米と日本の産業構造が違うので、日本で欧米の量産システムをそのまま持ち込むのは??ではないかというわけです。高度経済成長を経験していない新興国に工場を建てるならまだしも、すでに大量生産~多品種少量を経験している製造業に従事している各社が、単純に材料と生産システム(ロボットを含む)を導入して、欧米人のマネをするなど、ちょっと考えると有りえない話だと思います。

日本では、というよりも、日本国内でも各社各様でその生産品も生産システムも異なります。コンポジットは言うまでもなく複合材料のことで、カーボン等の工業用繊維と樹脂素材の組合せです。(※広義には、樹脂素材とも限らず金属材料や天然素材も含みます)量産化の方法は、各社各様で良いのです。

「130℃硬化エポキシ+カーボン織物の積層でないとカーボンコンポジットではない」とお考えの方々も居られます。それは、それで正しいと思います。オートクレーブ成形しないとCFRP製品ではないと考える人が量産する方法は、同じスペックのアルミの金型を100面以上用意し、プリカットしたプリプレグを数十人の成形スタッフか、レイアップ・ロボットハンドを使って、金型にジャンジャン貼りこみ、同じスペックのオートクレーブを数基並べて、時間差で次々に稼働させる…。数年前に台湾のラップトップ用CFRPパネルの製造工場はこんな感じでした。

プレス成形が得意な会社は、その会社の設備に会った材料を選んで(無ければテイラード材料を作らせて)加熱プレスすれば良いです。現在の日本では、加熱+冷却プレス成形で、コンポジットパーツが作れるように、新しい材料が次々に発表されています。

射出成形が得意な会社は、熱可塑性プリプレグをその会社の設備にあったスペックで調達し、インサート成形や、より薄物のプリプレグを手配してフィルム・インサート成形の要領で短繊維や繊維長の長いCF入りのペレットを射出成形するのが良いです。

真空成型が得意な会社は、熱可塑性プリプレグを樹脂リッチで手配し、樹脂シートの加工の要領で真空成型できます。

樹脂ブロックや金属ブロックからの削り出し加工がお得意な会社は、カーボンのブロックからの削り出しをお勧めします。最近は良い刃物も発売されているので、刃物の最新情報を集めて、御社の機械の最適なものを選んでください。決して刃物は金属用のまま加工しないでください。すぐにヘタリますし、イヤになると思います。

ウレタンバンパーなど二液混合の成形機器をお持ちの会社は、RTM成形が近くにありますが、どのようにカーボン材料をどのタイミングで組み込むかをご検討下さい。

まずは、既存の材料を手に取って、御社でどう料理するか、よーく考えてみてください。

売っている材料なら買えば良いですし、売ってなければ、作れば良いのです。材料ごと作ってしまえば、他社の追従はありません。

量産コンポジットは、まだまだ開発途上です。だから、Let It Goなんですよ。