株式会社 日本複合材 登場!

早いもので「JCM日本複合材マーケット」は、サイトオープンから10周年になります。
家電メーカー向け材料開発、成形品の供給工場の調査研究から、炭素繊維メーカー、中間材料メーカー、海外成形工場でのトライアルを通じて得た、熱硬化性CFRPおよび熱可塑性CFRTPの材料、コンポジット部品の可能性を紹介してきました。

JCM日本複合材マーケットは、これまで、「コンポジット・デザイン事務所が運営する材料販売サイト」として運営してきましたがサイトオープン10周年を機に、株式会社 日本複合材として法人化しました。

今後とも、よろしくお願いいたします。

http://www.fukugouzai.com/company_profile.html

 

 

 

 

2018年は、いろんなものが動きそうな気配

新年あけましておめでとうございます。

昨年の後半は新規プロジェクトが複数立ち上がり(うち一個は年末を待たずに消滅しましたが)、またSAMPE JAPAN様より展示委員会、広報委員会に夏から呼んでいただいて、急遽、JISSE-15(Japan International Sampe Symposium & Exhibition) の運営、デザイン・ディレクションを担当することとなり、多忙を極めた年でした。

本日から、東京ビッグサイトで、オートモーティブワールド(リードエキシビションジャパン主催)が開催されます。展示会に先立って、関東地方にある協力工場複数社に朝から回ってきて、情報交換してきました。

また、午後からは準備注の第8回クルマの軽量化技術展の展示会場を覗いてきましたが、昨年11月末のSAMPE JAPANよりも、出展者が多かったですね。

まだ、きちんと展示されていないし、作業者の方々の邪魔にならないように立ち止まることはしなかったので、詳しくは見れませんでしたが、外国企業の出展が目立ったように思いました。

明日、展示会場で改めて、今日の下見で気になった会社を重点的に取材したいと思います。

先ほどまで、旧知の同業者たちと情報交換していました。長いディナーになりました。断定的なことは言えませんが、複合材料の業界は、活況を呈してきています。

その背景にはCFRP部品ユーザー、ユーザーニーズが拡大しています。材料開発、成形プロセス開発はひととおり開発時期を超え、安定して使えそうな技術(熱硬化系)は、具体的に製品を作っていて、ヒマなCFRP成形工場はないようです。

熱可塑系の設備投資の伴うモノも、ヒート&クールやハイブリッド成形の設備が工場に入っていますので、そろそろ成形トライアルの次の時代が来そうです。

楽しみなことです(笑)

 

 

 

 

お詫び

これまで、忙しさにかまけて、長らく更新できていませんでした。

…にも関わらず、けっこうなアクセスをいただいて、当ブログを閲覧していただいていることが、アクセス統計を見て知り、とても申し訳なく思っております。

あらためて、新しい記事をアップロードしていきますので、よろしくお願いいたします。

自動車向けコンポジットの最新技術セミナー

 

SAMPE JAPAN コンポジット委員会 開催のご案内

コンポジット委員会 第64回研究会を下記の通り開催することになりました。日本を代表する炭素繊維メーカーの方々に自動車用途をはじめ利用拡大が期待されている炭素繊維複合材料やそのリサイクルに関してご講演を賜るとともに、近年注目を集めているハイサイクル成形プロセスに関するご講演をお願いすることが出来ました。また、今回、特別に、米国より帝人グループのCSP社から副社長をお招きし,GF-SMCに関するご講演をお願いしております。

是非ともご参加いただき、積極的なご討論のほどよろしくお願い申し上げます。

 

日 時:             2017年8月28日(月)13時10分〜19時00分

場 所:             同志社大学今出川校地 室町キャンパス)寒梅館 地下A会議室

              〒602-0023 京都市上京区烏丸上立売下ル<13:10-13:20>

 

開会の辞 コンポジット委員会 委員長      同志社大学 田中和人

 

1.「TCA Ultra Lite for Vehicle Lightweighting」

Continental Structural Plastics(CSP, A Teijin Group Company), Vice President Dr. Mike Siwajek

 

2.「炭素繊維複合材料の開発 自動車用途を中心に」

三菱ケミカル㈱ 豊橋研究所 高機能成形材料研究室 主幹研究員 杉浦 直樹 氏

 

3.「新規炭素繊維複合材料の紹介とリサイクル」

東レ株式会社 ACM技術部 産業・スポーツ技術室 室長   石橋 壮一 氏

 

4.「クリモトコンポジットセンターにおける、ハイサイクル成形プロセス(Carbon-LFTD/ハイサイクルRTM)のご紹介」

株式会社栗本鐵工所 コンポジットプロジェクト室 事業企画グループ 釜野 博臣 氏

 

5.総合討論

 

自動車用途での量産コンポジットを、ご検討されている方は必見の研究会セミナーです。

SAMPE(先端材料技術協会)会員の方でなくても聴講可能です。先着100名なので、

申し込みはお急ぎください。

申込書PDFはこちらから

 

ブレイディング (少量でも)供給開始

JCM日本複合材マーケットのサイトには、すでに載せていますが、ブレイディング・チューブ(組み物、環状編物)の販売を開始しました。

ブレイディングって触ったこと、ありますか?日本を代表する機械メーカーさんが、ブレイディングマシーンを販売している…のは、知ってても、トヨタ自動車のレクサスLFAのピラーやら、サイドステップにブレイディングが使われている…のは、知ってても、成形したことがある人は、意外と少ないのではないでしょうか?なぜか?

これまで、織物のように少量で売っているところがなかったから、ではありませんか?

弊社もこれまで、何度かトライしようと思っていましたが、ブレイディングを扱っているサプライヤーは「MOQは100㎏です」と平気で仰るので、JCMでは紹介できませんでした。このたび、小口で(しかも、お安く!)提供できるようになったので、サイトアップしました。

 

トコロで、カーボン、CFRPは積層成形だと思い込んでいませんか?それは、カーボンと呼ばれる商品が多くの場合、織物かシート状で「積層して強度計算…」というような、常識みたいなものがあるからでしょうか?

では、ブレイディングはどうなるの?これも、使い方によっては、あるいは、これまでの使い方では「断面は積層ですね」となりますが、使い方によっては、とんでもなく便利な「袋」になります。

本サイトの方には、今のところ書いてませんが、RTM成形のプリフォーム用と考えれば、ブレイディングほど便利なモノはありません。一度触ってみられるとわかりますが、「フレキシブル」という言葉がこれほど似合う材料があるか?って思うほど、使い勝手があります。とにかく包んで端を引っ張る。これだけです。もちろん、12Kの炭素繊維ですから、ご婦人のパンストのようにはいきませんが、網タイツぐらいにはなります(笑)。で、その12Kカーボン網タイツの中に金属のアームを突っ込んで端っこを引っ張るとどうなるか…わかりますね。それは継ぎ目のないCFの編物で強化された金属アームになります。そのCF網タイツの端っこを規制して袋状にしたところに、端材やら、リサイクルのいい加減な長さの整っていないカーボンを突っ込んだら、CFでできたマクラのようなものができます。内容量を重量で調整して、金型に突っ込んでプレスをしながら型を締めて…HP-RTMで樹脂を供給したら…。

使い方はイロイロ。少量から試してみてください。

 

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http://www.fukugouzai.com/braiding/index.html

 

 

PC/CFRTP 登場。

日々の業務に追われてしまい、ついついBlog更新ができていません。せっかく、訪れていただいた方には申し訳ない限りです。

さて、JCM日本複合材マーケットの材料供給は、新しい時代に突入しました。

PC/CFRTPの性能、コスト等については、↓のサイトをご覧いただくとして、何がどう新しい時代かというと、材料は「開発、手探りの時代」から「量産用途の時代」に入ったということです。たぶん、この文章をご覧になっている方は、ほとんどの方が「は?なんのこと?」と、お考えだと思います。

残念ながら、詳細な内容については明らかにできませんが、たぶん、何年か先には、今(2017年春頃)を振り返ると、ターニングポイントだったんだなとわかると思います。

材料として、ひとつの完成形がデリバリーされてきたということです。

PC/CFRTPは、日本国内の製造業にはとても使いやすい材料です。海外では、もともとショートファイバー入りPCペレットでの射出成形で、クルマで踏んでも壊れない、強靭なパソコンケースを作っています。そのノリで外観性能の優れる長繊維織物に特殊なトリートメント処理を施したPC/CFRTP板が作成され、日本でも売ってる、人気の海外ブランドPC(私も複数台使ってきました)に本格採用され、量産されている材料のルートができました。

今まで「CFと熱可塑性樹脂の界面強度が…」とか「インサート成形品と射出部分が界面で…」とかで、悩んできたでしょ?・・・・ハイ。解放されます。

 

もう少しすると、PC(ポリカーボネイト)をマトリックスにした熱可塑性コンポジットパネル(PC/CFRTP)を使った量産コンポジット製品が紹介されていくと思いますので、お楽しみに。

 

 

www.fukugouzai.com

私は「ダイヤブロック派」でした。

欧米では、LEGOが圧倒的にポピュラーですが、私が親から与えられたのは、ダイヤブロックでした。いくつかの基本形体を組み合わせて、想像を具体的なカタチにする知育玩具として、50年ぐらい前から売っています。

息子が喜んで遊んでいるのを見て、父はいろんなセットを買ってくれたので、大量にブロックピースを持っていました。

ダイヤブロックで遊んでいたのは、たぶん幼稚園~小学校の低学年ぐらいまででしたが、工業デザインの基本の基本だったように思います。

ブロック状、棒状、板状のピースを重ね合わせることで、家を作ってみたり、自動車を作ってみたり、飛行機を作ってみたり…しかも、完全オリジナル・デザインの。

左右の部品を長さや色を同じにしたり。

こういった、LEGOダイヤブロックなどの「ブロック遊び」は、CFRPモノづくりの基本的な考察をするのにとても役に立ちます。

「え?ホントかよ」って、思いますか? 

そう思う人は観察力と想像力が欠如しているといえます。

 

実際に、今、MBJPのオフィスにダイヤブロックがあって、それを使って検討しているわけではありませんが、ダイヤブロックを使って、積層構造の検討や、UDの不等方性、層間剝離の怖さなどを体験できます。実経験として、ダイヤブロックで作った大作を親に見てもらおうと運ぶ途中で、層間剝離(当たり前ですが、手で外れる接合強度)がおこり、バラバラにしてしまったことがあります。大人になって「CFRPはCFと樹脂の界面接合強度、層間強度が…」なんて難しい話を聞いても、「あのときのダイヤブロックがバラけた話」が脳裏によぎります(笑)

0-90°積層だけでなく、角度をつけた積層も、ファスニングの重要性、そして何よりもモノのバランス検討か容易にできます。

なによりも、この手のブロックでのモノ作りは、すべて「積層成形」ですから…。

 

 

 

  

www.diablock.co.jp