日本製の量産コンポジットなら…

 自動車向けの量産CFRP部品の試作開発トライが、各方面で始まっています。まずは成形技術の確保いうことで、熱プレス成形を基本としたトライアルが成功している例が、いくつか聞こえてきました。

また、市販が開始されているBMW i3の実車も次々とデリバリーが開始され、友人や協力会社のガレージにも鎮座しています。そのBMW 13のスケルトンボディーを指して「日本の自動車メーカーでは考えられない仕上がりの悪さ」「これでよく品管がパスできたよね」と言う感想も聞いています。

「日本のメーカーが出すのはもっときれいなモノでないと・・・」

本当にそうでしょうか?

 

SONYVAIOコンピュータが、CFRPケースを採用した時、日本の他社は追従をしようとしましたが、SONYからCFRPケースの開発、供給を引き受けていた国内CFメーカーは、表向きには他社への開発供給を行いませんでした。すでにスポーツ用品、自転車部品などで量産体制のある台湾の成形工場に依頼を行いましたが、量産といっても手作りの要素が多いCFRPケースは、若干の品質のムラがあり、日本の家電メーカーの品質基準を満たすことはとても難しい状況でしたが、台湾のASUSAcerまたそれらにパソコンのODM開発を依頼している、アメリカン・ブランドは、CFRP製品の品質の管理基準を射出成型のものとは別基準として、商品化に踏み切りました。

結果的にCFRPケースのラップトップコンピュータは、世界的に大ヒットしました。材料はカーボンとは限りませんが、先端複合材を採用したスマホタブレットは台湾で、今なお中国で量産されています。

 

振り返ってBMW。「成形が美しくない」と自動車メーカー関係者から揶揄されるi3ですが、日本の街並みに、どんどん増殖中です。同時に発表されたスポーツカーのi8に至っては、

2年以上のバックオーダーだそうで…。「先行、逃げ切り中」というところですか。