elg カーボンファイバー(回収炭素繊維)

JCM日本複合材マーケットには、これまで幾多のリサイクル品に関する話がありましたが、それを紹介することはありませんでした。それは代表者が大手家電メーカー、自動車メーカーの技術コンサルタントとして契約し、実際の量産メーカーの製品開発の側に立って材料開発を提案してきたからでした。

これまでのものは「安くても、決して手を出せないモノ」でした。

「国内の重工各社が航空機の部品を作るときに出た端材がある」

「名前を明らかにできないが、大手CFメーカーの製造工場で、生産時に出る端材があるので買わないか?」

「リサイクル材だと言っても、CFRPを高温で焼結処理してあれば、炭素繊維だけが残る」

それらは、性能的に低い側で見積もっても、お得感があるように思える…。

 

カーボンを使っての量産品で軽量化をはかるなら、不織布のプリプレグをプレスするか、LFT-D(長繊維)あるいは、短繊維を射出成形で行えば必ず、軽量化性能の向上が見込ます。

これまで、射出成形や金属ダイキャスト成形を得意としてきた成形工場で作る部品の採用を考えれば、材料的にも実績があり成形設備もこれまでのモノを流用するか、成形機を新規導入する場合も、これまでの技術の流用がしやすいためです。

問題は材料コスト。その点を考えれば、バージン材よりも端材やリサイクル材を使うのが有利です。連続生産された炭素繊維をあえて切断するよりも安い。リサイクル材を使いたい要件です。でも、これまでのリサイクル材の話には、乗れない要素が決定的にありました。それは「品質保証」です。

量産工場であれば、製造者責任を問われる商品を製造販売している会社であれば、そのトレーサビリティと、その保証された品質に基づいて、製品を設計し、プロダクトにします。ですので、いくら有名な商社から「リサイクル・カーボンあります。安いですよ」と勧められても、誰かが品質保証をしてくれない限り、量産材料には使えなかったのです。それは、その後のLCAにも大きく影響します。

 

「ELG回収炭素繊維」は、非鉄金属のリサイクル材では世界No.1のELG社(英国)が、特許技術の回収システムで分別、回収し、品質保証のペーパーを発行している回収炭素繊維です。単に「リサイクル炭素繊維」とひとまとめにせず、どういった由来(炭素繊維の流通経路)のCFであるか、繊維の弾性率によって4つ(標準、中弾性、高弾性、超高弾性)に分類し、独自の技術により中間材料の様々な姿にして、商品化に成功しています。

 

JCM日本複合材マーケットが、自信をもってお勧めできる量産用のカーボンです。