FINE rCF 国内販売開始

自動車レースに興味のある、ごく一部の人しか、知らないことですが、CO2排出量が新品のカーボンファイバーの1/10しかない、リサイクル・カーボンファイバー織物が、9月3日、ツインリンク・モテギで開催された、ENEOSスーパー耐久シリーズで実践デビューしました。

CO2排出量は1/10ですが、炭素繊維の強度は全く同じです。スバルBRZCFRPボンネットには、スバル航空機事業部の旅客機部品製造用のプリプレグ廃材(プリプレグとしての使用期限切れ)からFINE rCF 3K織物を取り出したものです。

それを、スバルテクニカインターナショナル(株)の協力工場でバキュームBTM成形されたものです。

 

「レーシングカーにリサイクル品?」

現在、レーシングカーには、環境対応の材料を搭載することがレギュレーション(競技規則)で義務付けられつつあります。環境を気にせず、排気ガスをバラまいてスピードだけの追及は許されない時代へとなってきました。

 

JCM日本複合材マーケットでは、航空機材料由来のFINE rCF の販売を開始いたしました。メーカー様より、国内ではJCM日本複合材マーケットが独占販売の許諾をいただいています。

お問合せください。

 

 

 

rCF(アールシーエフ)ってご存知ですか?

現在、情報サイトを製作中ですが、ブログで先行して情報発信します。

CFRPリサイクルについては、こういった業界で仕事する人(少なくともこのブログにブックマークを入れておられる人にはとても気になる話題だと思います。

rCFは(Recycled Carbon Fiber=リサイクルされた炭素繊維)のことです。これまでの通常の炭素繊維をvCF(Virsin Carbon Fiber=新品の、未使用の炭素繊維)と、呼ばれるようになってきました。それほど、rCFの存在感が高まってきたと言えるでしょう。

JCMでは、以前から英国に本拠を置く、ELGカーボンファイバー正規販売店でしたが、供給元の三菱商事様が事業撤退され、取り扱いを中止した経緯があります。ELGカーボンファイバー社は、会社組織が変わり、旧技術開発陣を中心にその株式を買い取って「GEN2カーボン」(Generation 2すなわち、会社が第二世代という意味と、商品としてセカンドユーズのCFの時代という意味もあるのでしょう)と名称が変更になりました。このたび、GEN2カーボンの輸入代理店様と打合せがあい整いましたので、この夏以降、取り扱いが再開されます。これまでELGカーボンファイバーでトライアルを行ってこられた方には、同仕様での供給が可能です。お問い合わせください。

 

日本国内生産、KOBATRONブランドのrCFも供給開始となりました。

100%CFRPリサイクルのロングファイバーマット(繊維長100㎜、200g/㎡)は、JCM日本複合材マーケットの独占販売となります。

現在、原油の世界的な価格高騰と、激烈な円安で、炭素繊維商品の価格は、これまでに経験したことのないレベルでの金額で取引されています。

3K平織/綾織は通常200g/㎡です。繊維長が通常のものより倍ほど長いので、バラツキや毛羽立ちが少なく、エアロパーツ業界でハンドレイアップ、厚物をRTM成形されている工場には「大幅なコストダウン」が見込める商品です。

rCFと言っても、vCFと比べ、繊維強度は95%以上を確保していますので、その製品の強度はvCFの3K平織を複層で使用されているならば、とてもお勧めできます。

rCF成形材料に興味がある方は、お問合せください。サンプルもお出しできます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暑中お見舞い申し上げます。

暑中お見舞い申し上げます。

Blogを見直すと展示会の告知や、報告ばかりで面白くないので、ちょっと志向を変えてみます。

マジックボックスJPのホームページに少し手を入れましたので、今回はそこから抜粋です。

 

少し前まで「CFRPは先端複合材料と呼ばれ、技術は日進月歩…」と表現していました。それは間違いではありませんが、何年かに渡って、多くの会社とお付き合いしていく中でわかってきたことですが、弊社が技術供与させていただくクライアントは、必ずしも「先端技術」を知りたいわけではなく、その会社の現状に合った「パーソナル・ベスト」を引き出すお手伝いをすることになるとわかりました。
現在の日本国内で、CFRP、CFRTPを生産している会社が、どのようなモノづくりをされているかは、ほぼ把握しています。2022年の今はとても静かです。 日本の商習慣の中では、なかなかCFRP、CFRTPを使いこなすことはできません。それは系列社会で、サプライチェーンの組み換えが難しく、技術情報の横の連携が希薄だからです。 勉強不足の商社が間に入ることで、技術情報は流通せず途切れます。
自社が持っている系列の中にない会社には知らせない習慣と、知らせる知見と術がないのでしょう。
補助金を頼って、ヨーロッパの技術を模倣した散発的な技術開発では、基礎研究はできても、誰もそこに仕事を届けることができない。 ネットワーキングは重要です。縁があって、子会社のJCM日本複合材は、Composites Unitedから声がかかり、審査を経て正式加盟しました。欧州のギルド(複合材料に関する商工業者の独占的、排他的な同業者組合)が提供してくる技術情報は別格です。
ものすごい量のアクティブな情報、プロジェクトが紹介され、参加を促されます。 インターナショナルでの活動は、ローカルが充実していないと何もできないということを、これまでの経験で知っています。
現在は、そのパーソナルベストを磨いた弊社クライアントの技術をCUに提案しています。
我こそは、という方はご連絡ください。

エアバスをはじめとするヨーロッパのパワフルなユーザーにご紹介できます。

 

SAMPE Japan 2022 年度第 1 回 技術情報交換会で講演します。

SAMPE Japan 技術情報交換会は、過去 2 年間 Web 会議(ZOOM)で行っていましたが、2022 年度第 1 回技術情報交換会は、今回リアルでの開催となります。

・ JEC Paris 2022 最新情報紹介
2022 年 5 月 3 日~5 日にパリで開催された JEC Paris 2022 について、展示物やInnovation Awards などの最新技術情報や開発状況を紹介いたします。2020 年から JEC Paris は延期と中止が繰り返され、2022 年も 3 月から 5 月に延期されました。Covid-19 のパンデミックにより、今年は、JEC に参加された方は、非常に少ないのではないでしょうか。
この講演会だけで、JEC のすべてを語ることは、難しいですが、前回リアル開催の 2019 年から何が変わったのかコンポジットはどこに向かっているのか、新材料、新製造技術そして環境問題などの世界の動向の一部でも会員の皆様の参考にしていただければ幸いです。

・ 2021 年度ブリッジコンテスト・カテゴリーB 優勝報告
 SAMPEでは、複合材構造の発展のため毎年「ブリッジコンテスト」が行われています。今回はSAMPE Japanでの同コンテストを経て米国大会カテゴリーBで優勝した東大チームの活躍を紹介します。

 

1. 日時: 2022 年 7 月 29 日(金) 13:10 ~ 16:30
2. 場所: 東京大学 工学部 2 号館 213 号講義室
3. 参加費
    ・正会員 ・個人登録 6,000 円 (非課税)
    ・賛助会員(5 人/口まで) 6,000 円 (非課税)
    ・名誉会員 3,000 円 (非課税)
            ・シニア会員 3,000 円 (非課税)
            ・学生会員 無料
            ・非会員 10,000 円 (税込)
4. 定員: 80 名

 

詳しくは↓こちらから

https://www.sampejapan.gr.jp/data_box/198_20220729.pdf

 

JEC WORLD 2022 出展しました。

JEC WORLD 2022初日

Automotive Planet 展示 JEC WORLD 2022

今回のJEC2022への出張は、これまでのような市場調査ではなく、

Composites Unitedの関係で、アポイントメントがあり、現地で紹介しなくては

いけない人物がいたので行ったまでで、3日間かけて網羅的に市場動向の調査を

行ってきたわけではありません。

想像通りでしたが、参加者は主にヨーロッパ人が中心で、台湾人を含め

中国語を話す人はほとんど見かけませんでした。韓国人も少ないように思いましたが、

日本人はもっと少なかった。聞けば、ロシア人は主催者から出入り禁止になっていて、

もちろんロシア企業の出展もありませんでした。

展示は、洋上を含めた風力発電が、現在のコンポジット業界、特に炭素繊維

消費リーダーであることは、CFRP引抜成形品が、数多く見かけられたことや、

B-COMPをはじめとする、植物系コンポジットは、カテゴリーとして確立していて

バイオマス村」的なブース配置になっていました。

ロシア企業、ロシア人は主催者がシャットアウトしたこともあり、2019年以前の

JEC Worldとは趣の違うかなり閑散とした様子でしたが、主催者や出展者は

「やっとリアル開催できた! 皆さんおかえりなさい(Welcome Back JEC)」という雰囲気があり、コロナで孤独に研究開発していたのが、古い友人に再会できて会話が弾む…というような感じがしました。

 



 

オートモティブワールド(クルマの軽量化技術展)に出展しました。

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先週末、クルマの軽量化技術展に出展しました。直前まで、出展を予定していなかったのですが、ドイツパビリオンにComposites Unitedが出展していながら、コロナ・オミクロン対応でドイツから誰も来ることができない状況だとわかりました。それでも展示会は開かれるので、誰も現地に「CUのことがわかる人がいない展示会」になるところだったので、急遽、日本にいるCUの関係者ということで、東京出張を決めました。そのことを知りCU本部の皆さんは大変喜んでいただいたそうです。

他の出展社の方の情報では、自動車会社のOEMやティアワンメーカーは、オミクロン株の急拡大を受けて「展示会への出張禁止令」が出ていたそうです。しか出展社は90%ぐらいはちゃんと出展ブースを構えていたので、展示会そのものは見栄えのあるものでした。

多くのお客様の来場を期待していた出展社様には残念なことでしたが、JCMとしては、出展社の方々といろんな話を聞くことができ、また、正月のご挨拶ができていなかった取引先様とも良い情報交換の場となりました。

このBlogには、今回書きませんが、新しい時代が来ていることが実感した出展がありました。「日本の技術、軽量化技術」って、凄いですね(笑)。

 

 

先端材料技術展 SAMPE JAPAN 2021 ご来場ありがとうございました。

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8月の終わりに告知した「先端材料技術展 SAMPE JAPAN」展示会も、盛況のうちに終わりました。8月に申し込みをしたときは、まだリアル開催はどうなるかわからない状況でしたが、コロナ感染対策も万全にして、たくさんの来場者があり、この1年半、お会いすることのできなかった業界の皆様とも楽しく交流ができました。

株式会社日本複合材として初出展となる今回は、いくつかの目標・目的をもって出展しました。

1.ネットワーキングの重要性を再確認し、JCMが今年の初頭に加盟したComposites Unitedの紹介をし、Face to Face meetingを大切にするために、小さいながら会議室形式にしました。

2.展示するモノは、量産されている熱硬化のCFRPホイールと、量産の準備が進んでいる海外のフロントエンドモジュールにしました。

Composites UnitedのEU本部の了解を得て、CUコンテンツの紹介とCUの入会案内を現地で行ったところ、大手材料メーカー研究開発本部、有名なCFRP成形のスペシャリスト、海外にも出荷実績のある成形機器メーカーから「CU加盟には、大変興味がある」との反応をいただきました。これらの企業がネットワークに入っていただくと、CUのアジアエリアでの勢力図が変化していくものと期待しています。

展示品については、CFRPホイールは、よく来訪者の目に止まったようですが、意外とCFRTPハイブリッド成形のフロントエンドモジュールは、気付く人が少なかったと思います。これについて質問してきたのは、先端材料技術協会で、コンポジット委員会でご一緒させていただいている方や、すぐ前でオートメーション技術を紹介されている企業群の社長さんだけだったと思います。あえて「これは、こんなに凄いサンプルなんですよ」と説明していなかったのですが、海外の国家プロジェクトで実際にトライアルが行われていた自動車部品の型を使って、ある日本の材料(CFRTPテープトCFRTPペレット)に置き換えてトライした製品でした。ある中間材料メーカー様のご厚意でJCMブースで展示していましたが、展示会の後は、その中間材料メーカーの研究所の収蔵庫に納まりました。海外では実際に大型部品のCFRTP量産が始まるという証左でした。

それ以外にも、驚きと素晴らしいネットワーキングが始まる、素晴らしい展示会でした。

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